ローソク足の読み方——チャートの”言葉”を覚える最初の一歩

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チャートを開くと、緑や赤の細長い棒がたくさん並んでいます。これが「ローソク足」です。難しそうに見えますが、実は1本1本が「その時間に値段がどう動いたか」を、たった4つの数字で教えてくれているだけの、とてもシンプルな仕組みなんです。

この記事では、ローソク足を今日はじめて見た方でも迷わないように、実体・ヒゲ・陽線・陰線という基本の見方を、図を使いながら順番に説明していきます。FXでも暗号資産でも使われているチャートの形は同じなので、ここで覚えた読み方はそのまま両方で使えます。

なぜローソク足を最初に覚えるのか

名前の由来は、実際にろうそくの形に似ているからだと言われています。江戸時代のお米の取引ですでに使われていたそうで、200年以上前からある、とても長い歴史を持つ表現方法です。

ローソク足の基本構造の図解

なぜこんなに長く使われ続けているのでしょうか。理由はシンプルで、ふつうの折れ線グラフよりも「その時間に何が起きたか」がひと目でわかるからです。たとえば体温を1日1回だけ記録するグラフでは、朝と夜のどちらが高かったかまではわかりません。でもローソク足なら、「朝は低かったけれど、夜にかけて上がっていった」という値動きの中身まで、1本の形だけで伝わってきます。

ローソク足の基本の形——たった4つの数字でできている

ローソク足1本には、決まった時間(1時間、1日、1週間など)の中で値段がどう動いたかという情報が入っています。具体的には、始値(はじね:その時間の最初についた値段)、終値(おわりね:最後についた値段)、高値(たかね:いちばん高かった値段)、安値(やすね:いちばん安かった値段)の4つです。

下の図のように、始値と終値の間を太い四角形で表したものが「実体」、そこから上下に伸びる細い線が「ヒゲ」と呼ばれる部分です。実体が長いほど、その時間の中で値段が大きく動いたということになります。

ローソク足1本の構造図。高値・安値・始値・終値・実体・上ヒゲ・下ヒゲの位置を示した図解

陽線と陰線——色が伝えていること

実体の色は、始値と終値のどちらが高かったかを表しているだけです。終値が始値より上なら陽線(緑や白で表示されることが多いです)、終値が始値より下なら陰線(赤や黒で表示されることが多いです)と呼びます。

上ヒゲ・下ヒゲの意味の図解

これだけ聴くと、単純すぎると感じるかもしれません。実際、最初はそう思う方がほとんどです。ただ、この単純な色分けは、並んだときにはじめて意味を持ちます。陽線が続けば、その期間はじわじわと値段が上がっていったということですし、大きな陽線のあとに小さな陰線が続けば、上がる勢いが弱まってきているサインかもしれません。

ヒゲの長さが教えてくれること

実体だけでなく、ヒゲの長さにも注目してみてください。上ヒゲが長いローソク足は、一度は高い値段まで買われたものの、最後には売り戻されて値段が下がったことを意味します。下ヒゲが長ければその逆で、一度は売られたものの買い戻されて値段が戻ったということです。

ドル円で言うと、重要な経済指標が発表された直後に、上下に長いヒゲのローソク足ができることがよくあります。ビットコインでも、大きな売買が入ったタイミングで同じような形が出やすくなります。理由は違っても、「一度大きく動いてから戻された」という事実そのものは、通貨でも暗号資産でも同じように読み取れます。

代表的な4つのローソク足パターン:陽線、陰線、上ヒゲが長いローソク足、下ヒゲが長いローソク足の図解

ローソク足だけで判断しないほうがいい理由

ここまで読むと、ローソク足を見ればすべてわかるような気がしてくるかもしれません。ただ、1本のローソク足だけを見て売買を決めるのは危険です。同じ形のローソク足でも、それが上がっているトレンドの途中にあるのか、下がっているトレンドの終わりにあるのかによって、意味はまったく変わってきます。

次回は、複数のローソク足を並べたときに見えてくる「トレンド」の考え方について説明します。1本1本の意味がわかるようになった今の状態で見ると、チャート全体の景色が少し違って見えてくるはずです。

組み合わせパターンも覚えておく

1本のローソク足だけでなく、2本の組み合わせにも意味があります。例えば、大きな陰線の後に、それを完全に覆うような大きな陽線が出る「包み足(抱き線)」は、下落から上昇への転換を示すサインとして知られています。反対に、直前の陽線の値幅にすっぽり収まる小さな足が出る「はらみ足」は、それまでの勢いが一服し、方向感が定まらなくなっている状態を示します。1本ずつの意味に慣れてきたら、こうした組み合わせにも目を向けてみてください。

包み足のイメージ図

底打ち・天井を示す3本組み合わせパターン

2本の組み合わせパターンに慣れてきたら、3本で構成される「明けの明星」「宵の明星」も覚えておくと役立ちます。下落トレンドの終盤で、大きな陰線→小さな実体の足(迷いを示す)→大きな陽線、という3本が並ぶと「明けの明星」と呼ばれ、底打ちのサインとして意識されます。上昇トレンドの終盤に同じ形が逆向きに出る場合は「宵の明星」と呼ばれ、天井のサインとされます。1本・2本の見方に慣れた後の、次のステップとして押さえておきたいパターンです。

明けの明星のパターン図解

よくある質問

Q. ローソク足は何時間ごとに1本になりますか?

A. 見ているチャートの「時間足」という設定によって変わります。1分足なら1分、1時間足なら1時間、日足なら1日の値動きが1本にまとまります。同じ通貨・銘柄でも、時間足を変えるだけでローソク足の形はまったく違って見えます。

Q. 陽線と陰線の色は必ず緑と赤ですか?

A. 決まっているわけではありません。取引ツールによっては白と黒で表示されることもありますし、色を自分で設定できる場合もあります。大事なのは色そのものよりも、「終値が始値より高いか低いか」という意味のほうです。

Q. ヒゲがまったくないローソク足もありますか?

A. あります。始値がそのまま高値や安値になった場合、その方向にはヒゲがつきません。上下どちらにもヒゲがなく実体だけの形は、その時間の中で値段が一方向にだけ動き続けたことを示しています。

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