米雇用統計・FOMCと並んで、FX相場に大きな影響を与える経済指標が「CPI(消費者物価指数)」です。経済指標とFXの関係——米雇用統計・FOMCを知るで触れた内容を、この記事ではCPIに絞ってさらに掘り下げます。
CPIとは、モノやサービスの値段の変化を示す指標
CPI(Consumer Price Index)は、消費者が購入する商品やサービスの価格が、一定期間でどれだけ変化したかを示す指標です。米国では労働省労働統計局が毎月中旬に発表しており、「インフレの体温計」とも呼ばれるほど重視されています。
前年比・前月比の見方
CPIは「前年同月比」と「前月比」の両方が発表されます。前年比は長期的な物価上昇の勢いを、前月比は直近の短期的な動きを表します。ニュースで単に「CPIが3%」と言われる場合、多くは前年同月比を指しています。
コアCPIとの違い
CPIには、食品とエネルギーを除いた「コアCPI」という指標もあわせて発表されます。食品やエネルギーの価格は天候や国際情勢の影響で短期的に大きく振れやすいため、それらを除くことで、より基調的な物価動向をつかみやすくする狙いがあります。市場ではCPI本体と同じくらい、あるいはそれ以上にコアCPIの動向が注目されることもあります。
CPIとFRBの金融政策の関係
FOMC・FRB金利発表とは——米国の金融政策が為替を動かす仕組みで解説したように、FRBは物価の安定を政策目標のひとつに掲げています。CPIが市場予想より高く出ると、FRBが利上げ(または利下げの先送り)に動くとの観測が強まりやすく、金利差の思惑からドル高・円安方向に反応しやすくなります。逆にCPIが予想より低ければ、利下げ観測が強まりドル安方向に反応しやすくなる、という関係性がよく見られます。
「CPIショック」という言葉
CPIの発表結果が市場予想から大きく乖離した際、その結果を受けて相場が急変することを指して「CPIショック」と呼ばれることがあります。NFPと同様、数字そのものよりも「事前予想とのズレの大きさ」が、値動きの大きさに直結します。
よくある質問
CPIとNFP、どちらがより相場を動かしますか?
どちらも重要な指標ですが、影響の出方は状況次第です。インフレへの警戒が強い局面ではCPI、雇用の強さが注目される局面ではNFPの反応が大きくなる傾向があるなど、その時々の市場の関心事によって変わります。
CPIが低いのは良いことですか?
物価上昇が落ち着くこと自体は生活面でプラスに働きやすい一方、あまりに低すぎたり低下が急すぎたりすると、景気減速のサインと受け止められ、株や通貨に売りが出ることもあります。「低ければ低いほど良い」と単純には言えません。
日本のCPIも同じように相場に影響しますか?
影響します。日本のCPIが市場予想より強い結果になると、日銀の利上げ観測が強まり、円買い方向に反応することがあります。米国のCPIほど頻繁に大きな話題にはなりませんが、日銀の金融政策を占ううえで重要な指標のひとつです。
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